クランベリーの効果

クランベリーは膀胱炎などの尿路感染症の予防・症状軽減への効果が期待されている健康食品です。
膀胱炎などの尿路感染症への効果のほか、クランベリーの効果についてまとめてあります。

クランベリーの効果 目次：

クランベリーとは
クランベリーの名前の由来
クランベリーの品種（種類）
クランベリーの生息・栽培地
クランベリーの栄養
クランベリーのカロリー
・クランベリージュースのカロリー
・ドライクランベリーのカロリー
・クランベリージャムのカロリー
クランベリーの効果
・クランベリーの泌尿器系への効果
・クランベリーの呼吸器系への効果
・クランベリーの循環器系への効果
・クランベリーの感染症・抗菌・抗ウイルスへの効果
・クランベリーの癌（がん）への効果
・クランベリーの口腔への効果
・クランベリーのその他の効果
クランベリーの臨床試験での効果
クランベリーの効果の科学的有効性
クランベリーの摂取量
クランベリーの摂取量上限（過剰摂取基準）・副作用・安全性
・クランベリージュースの摂取にあたって注意が必要な人
・クランベリーエキス・クランベリー サプリメントを摂取してはいけない人
・クランベリーの過剰摂取による副作用
クランベリーの相互作用
・クランベリーの有益な相互作用
・クランベリーの有害な相互作用
クランベリーの利用法
・クランベリージュース
・ドライクランベリー
・クランベリージャム
・クランベリーティー（クランベリー ハーブティー）
・クランベリーパン
・クランベリーソース
・クランベリーエキス サプリメント
・犬などのペット用クランベリー商品
・着色料
クランベリーの効果・栄養 参考文献
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クランベリーとは：

クランベリーとはツツジ科スノキ属のフルーツで、膀胱炎・腎盂炎などの尿路感染症への効果が期待されている健康食品です。
クランベリーの実（果実）はそのままでは酸味が強すぎるため砂糖を加えてジュース（クランベリージュース*）やジャム（クランベリージャム）にしたり、乾燥させてドライフルーツ（ドライクランベリー**）にして食されています。
*関連健康食品ブログ：
クランベリージュースの効能
**関連健康食品ブログ：
ドライクランベリーの効能（作成中）
またクランベリーには膀胱炎・腎盂炎などの尿路感染症への効果が期待されているため、クランベリーの抽出物（クランベリーエキス*）がDHCなどからサプリメント（クランベリー サプリメント**）として販売されています。
*関連健康食品ブログ：
クランベリーエキス（作成中）
**関連サプリメントブログ：
クランベリー サプリメント（作成中）

クランベリーの名前の由来：

クランベリーの名前の由来は鶴（crane）の好物のベリーだからという説と、花が開く前の茎・萼・花弁の形が鶴の首・頭・くちばしに似ているからという説とがあります。

クランベリーの品種（種類）：

クランベリーにはツルコケモモ（蔓苔桃）・ヒメツルコケモモ（姫蔓苔桃）・オオミノツルコケモモ（オオミツルコケモモ・大実蔓苔桃）・アクシバ（灰汁柴、青木柴）などの品種（種類）があり、一般的にクランベリーといえばツルコケモモやオオミノツルコケモモを指す場合が多いようです。
※関連健康食品ブログ：
ツルコケモモの効能

クランベリーの生息・栽培地

それぞれのクランベリーは次のような地域で生息・栽培されています。
ツルコケモモ
北ヨーロッパ・北アジア・北アメリカ北部
ヒメツルコケモモ
北ヨーロッパ・北アジア
オオミノツルコケモモ（オオミツルコケモモ）
北アメリカ北東部
アクシバ
北米アパラチア山脈南部の高地・東アジア

クランベリーの栄養：

クランベリーの実（果実）にはビタミンCなどの栄養のほか、キナ酸・アントシアニン・プロアントシアニジン・アルブチン・フラボノール配糖体（フラボノイド）・カテキン・トリテルペン・シュウ酸・タンニンなどのファイトケミカルが多く含まれています。

クランベリーのカロリー：

クランベリー食品のカロリーはおおよそ次のとおりです。

クランベリージュースのカロリー

クランベリー果汁100%の無添加クランベリージュース 100ccあたり約25キロ カロリー
（砂糖を加えたクランベリージュースはクランベリー果汁100%の無添加クランベリージュースよりも高カロリーとなります）

ドライクランベリーのカロリー

砂糖を加えたタイプのドライクランベリー 100gあたり約320キロ カロリー
（砂糖やオイルコーティングの有無により多少カロリーが異なってきます）

クランベリージャムのカロリー

糖度50％のクランベリージャム 100gあたり約195キロ カロリー
（砂糖や水分量により多少カロリーが異なってきます）

クランベリーの効果：

クランベリーには次のような効果が期待されています。
（ただし必ずしも効果が科学的に確かめられているものばかりとは限りません）

クランベリーの泌尿器系への効果

・クランベリージュース（ただしクランベリー果汁100%の無添加クランベリージュース）に含まれる安息香酸およびキナ酸が体内で変化した馬尿酸による膀胱炎への効果
・濃縮クランベリージュース・ドライクランベリーに含まれる安息香酸およびキナ酸が体内で変化した馬尿酸による膀胱炎・腎盂炎などの尿路感染症の症状軽減への効果
・クランベリーに含まれる安息香酸およびキナ酸が体内で変化した馬尿酸による膀胱炎・腎盂炎などの尿路感染症の治療・再発予防への効果
・クランベリーに含まれるアルブチンの作用による利尿薬としての効果
・尿管カテーテルの閉塞を防ぐ効果
・高齢者の尿の臭いを抑える効果
・神経性膀胱と呼ばれる膀胱疾患の尿路感染症の予防への効果
・尿路結石への効果

クランベリーの呼吸器系への効果

・胸膜炎への効果

クランベリーの循環器系への効果

・2型糖尿病への効果

クランベリーの感染症・抗菌・抗ウイルスへの効果

・濃縮クランベリージュース・ドライクランベリーに含まれる安息香酸およびキナ酸が体内で変化した馬尿酸による膀胱炎・腎盂炎などの尿路感染症の症状軽減への効果
・クランベリージュース（ただしクランベリー果汁100%の無添加クランベリージュース）に含まれる安息香酸およびキナ酸が体内で変化した馬尿酸による膀胱感染症（膀胱炎）への効果
・ピロリ菌感染の予防への効果

クランベリーの癌（がん）への効果

・癌への効果
・クランベリー果汁100%の無添加クランベリージュース・ドライクランベリーなどのクランベリー食品の定期的な摂取による乳がんの進行抑制への効果（ただし動物実験のレベル）

クランベリーの口腔への効果

・歯周病・歯肉炎の症状改善への効果

クランベリーのその他の効果

・クランベリージュース（ただしクランベリー果汁100%の無添加クランベリージュース）の発熱への効果（解熱薬としての効果）
・壊血病への効果

クランベリーの臨床試験での効果：

・老人保健施設の患者に1日120-180ccのクランベリー果汁100%の無添加クランベリージュースを7週間摂取させたところ28名中19名で尿路感染症を予防できた
（このことから無添加100%クランベリージュースの尿路感染症の治療よりも予防への効果が示唆された）
・クランベリー果汁100%の無添加クランベリージュース1日300ccの摂取で若年から中高年の女性の尿路感染症の再発を予防できた
・高齢女性153名を対象とした二重盲検試験の結果から市販のクランベリージュースには尿中の細菌の増殖を抑える効果があることが認められた

クランベリーの効果の科学的有効性：

効果の有効性レベルB（一つの信頼できる調査において効果の有効性を確認）
・膀胱炎・腎盂炎などの尿路感染症への効果
※機能性食品素材便覧-特定保健用食品からサプリメント・健康食品までによる評価
効果の有効性レベル3（効果の可能性が科学的に示唆）
・尿路感染症の予防への効果
・高齢者の尿の臭いを抑える効果
効果の有効性レベル4（効果が期待できないかもしれない）
・尿路感染症の治療への効果
・神経性膀胱と呼ばれる膀胱疾患の尿路感染症の予防への効果
・2型糖尿病の治療への効果
※健康食品のすべて-ナチュラルメディシン・データベース日本対応版／同文書院による評価

クランベリーの摂取量：

参考文献にクランベリー・ドライクランベリーの具体的な摂取量の記述は見当たりませんでしたがクランベリー果汁100%の無添加クランベリージュース・クランベリーエキス・クランベリー サプリメント・クランベリー チンキ剤の摂取量については次のような記載がありました。
クランベリー果汁100%の無添加クランベリージュース 1日250-500cc
クランベリーエキス・クランベリー サプリメント 300-400mgを1日2回
クランベリー チンキ剤 小さじ1/2杯を1日3回

クランベリーの摂取量上限（過剰摂取基準）・副作用・安全性：

参考文献にクランベリー・ドライクランベリーの具体的な摂取量上限（過剰摂取基準）の記述は見当たりませんでしたが無添加100%クランベリージュース・クランベリーエキス・クランベリー サプリメント・クランベリー チンキ剤の摂取量上限（過剰摂取基準）については次のような記載がありました。
クランベリー果汁100%の無添加クランベリージュース 1日250-500ccまで
クランベリーエキス・クランベリー サプリメント 300-400mgを1日2回まで
クランベリー チンキ剤 小さじ1/2杯を1日3回まで
また参考文献にはクランベリー食品の安全性・副作用に関する次のような記述がありました。

クランベリージュースの摂取にあたって注意が必要な人

・糖尿病・高血糖の人
糖尿病や高血糖の人が砂糖入りのクランベリージュースを飲むと血糖値が上昇する危険性があります。
そのため糖尿病や高血糖の人がクランベリージュースを飲む際にはクランベリー果汁100%の無添加クランベリージュースか人口甘味料で甘味をつけたクランベリージュースを選択した方が安全です。
・腎臓結石の人
クランベリーに含まれるシュウ酸は腎臓結石の症状を悪化させる恐れがあります。
そのため腎臓結石の人がクランベリーを摂取する場合は事前に医師に相談する必要があります。
・アスピリンにアレルギーのある人
クランベリーにはサリチル酸が多く含まれており、サリチル酸は体内でアスピリンと似た作用をもたらします。
そのためアスピリンにアレルギーのある人のクランベリージュースの過剰摂取には注意が必要です。

クランベリーエキス・クランベリー サプリメントを摂取してはいけない人

・妊婦や授乳中の女性
妊婦や授乳中の女性の方はクランベリージュースやドライクランベリーを過剰摂取にならない範囲で摂取する限りは安全ですが、クランベリーエキスやクランベリー サプリメントについては十分な安全性が確認されていません。
そのため妊婦や授乳中の女性の方はクランベリーエキスやクランベリー サプリメントの摂取は控えた方が安全です。

クランベリーの過剰摂取による副作用

クランベリーには次のような過剰摂取による副作用の危険性が指摘されています。
・クランベリージュースを1日3リットル以上摂取すると下痢や胃腸障害の副作用が生じる危険性があります
・1日1リットル以上のクランベリージュースを長期摂取すると腎臓の尿酸結石（腎臓結石）の副作用が生じる危険性があります

クランベリーの相互作用：

クランベリーの有益な相互作用

クランベリー果汁100%の無添加クランベリージュース・ドライクランベリー・クランベリーエキス・クランベリー サプリメント・クランベリー チンキ剤などと薬・サプリメント・ハーブ・食品との間には次のような有益な相互作用があることが知られています。
・プロトンポンプ阻害薬を服用している人や萎縮性胃炎・低塩酸症の人がクランベリージュースを摂取するとクランベリージュースに含まれるクエン酸の働きによりビタミンB12の吸収が促進される可能性があります。

クランベリーの有害な相互作用

クランベリー果汁100%の無添加クランベリージュース・ドライクランベリー・クランベリーエキス・クランベリー サプリメント・クランベリー チンキ剤などと薬・サプリメント・ハーブ・食品との間には次のような有害な相互作用があることが知られています。
・ワルファリン（クマジン）
クランベリー果汁100%の無添加クランベリージュース・ドライクランベリー・クランベリーエキス・クランベリー サプリメント・クランベリー チンキ剤などはワルファリン（クマジン）の吸収量を増加せせるため、ワルファリン（クマジン）を服用している人がクランベリー果汁100%の無添加クランベリージュース・ドライクランベリー・クランベリーエキス・クランベリー サプリメント・クランベリー チンキ剤などを摂取するとあざや出血が生じる危険性があります。
ワルファリン（クマジン）を服用している人がクランベリー果汁100%の無添加クランベリージュース・ドライクランベリー・クランベリーエキス・クランベリー サプリメント・クランベリー チンキ剤などを摂取する場合は必ず医師にご相談ください。
・肝臓で代謝（分解）されやすいシトクロムP450 2C9に分類される薬
クランベリー果汁100%の無添加クランベリージュース・ドライクランベリー・クランベリーエキス・クランベリー サプリメント・クランベリー チンキ剤などは肝臓で代謝（分解）されやすいシトクロムP450 2C9に分類される薬の代謝を抑制し、薬の副作用を強める恐れがあります。
シトクロムP450 2C9に分類される薬を服用している人がクランベリー果汁100%の無添加クランベリージュース・ドライクランベリー・クランベリーエキス・クランベリー サプリメント・クランベリー チンキ剤などを摂取する場合は必ず医師にご相談ください。
シトクロムP450 2C9に分類される薬にはアミトリプチリン・ジアゼパム・ジロートン・セレコシシブ・ジクロフェナク・フルバスタチン・グリピジド・イブプロフェン・イルベサルタン・ロサルタン・フェニトイン・ピロキシカム・タモキシフェン・トルブタミド・トルセミド・ワルファリンなどがあります。

クランベリーの利用法：

クランベリーには次のような利用法があります。

クランベリージュース

果汁100%をはじめとしたクランベリーのジュース（クランベリージュース）が膀胱炎などの尿路感染症の予防を目的とした健康飲料として飲まれています。

ドライクランベリー

クランベリーの実（果実）を乾燥させたものがドライフルーツ（ドライクランベリー）として食されています。

クランベリージャム

クランベリーはジャムの材料にも利用されています（クランベリージャム）。

クランベリーティー（クランベリー ハーブティー）

クランベリーの葉を乾燥させたお茶がハーブティー（クランベリーティー）として飲まれています。

クランベリーパン

ドライクランベリーはフルーツパンの材料としても利用されています（クランベリーパン）。
なかでもクランベリー クリームチーズ パンが人気のクランベリーパンのようです。

クランベリーソース

クランベリーはお菓子や料理に主にソースとして利用されています（クランベリーソース）。
クランベリーソースは感謝祭の七面鳥料理に欠かせないソースとされています。

クランベリーエキス サプリメント

クランベリーの実（果実）から抽出されたエキス（クランベリーエキス）が膀胱炎などの尿路感染症の予防を目的としたサプリメントとしてDHCなどから販売されています。

犬などのペット用クランベリー商品

同じく犬などのペットの膀胱炎などの尿路感染症の予防を目的としたクランベリー商品が販売されています。

着色料

クランベリーの実（果実）は着色料としても利用されています。

クランベリーの効果・栄養 参考文献：

機能性食品素材便覧-特定保健用食品からサプリメント・健康食品まで／薬事日報社
健康食品のすべて-ナチュラルメディシン・データベース日本対応版／同文書院
最新栄養成分事典／主婦の友社
ハーブの安全性ガイド／フレグランス・ジャーナル社

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