菜食やマクロビオティックは健康に有害?
先日、SNSで気になる記事を見かけました。
菜食を止めた理由
ヴィーガン(完全菜食主義)に代えた頃から急激に体調が悪くなったという記事です。
ただ「酒を飲んだ後に風呂に入って、上がった時に気を失ってぶっ倒れる、ということも経験しました」の件は菜食に関係なく非常に危険な行為だと思います。
しかしその一方で菜食やマクロビオティックに代えてから体調が良くなったという方も少なくありません。
この違いは単なる個人差なのでしょうか?
菜食やマクロビオティックは栄養学的にはビタミンB12欠乏症を招く
たびたび参考にしている「最新栄養成分事典」によれば、菜食やマクロビオティックの食事では、他の必須栄養素は摂取できてもビタミンB12だけは摂取できないため不足してしまい欠乏症に陥ってしまうそうです。
そのためこうした食事をしている人はサプリメントなどでビタミンB12の不足を補う必要があると書かれています(P.33)。
※同書によればビタミンB12は動物性食品に含まれているそうです。
このように少なくても栄養学の見地からは、菜食やマクロビオティックはサプリメントなどでビタミンB12の不足を補わない限り栄養バランスを欠く不健康な食事ということになります。
ですからもし何らかの理由から菜食やマクロビオティックを始めてから冒頭のリンク先の方のように体調が悪くなったら、ビタミンB12の欠乏症を疑った方がよろしいのではないでしょうか。
ビタミンB12欠乏症の症状
参考までにビタミンB12欠乏症の症状を列記しておきます。
・巨赤芽球性貧血
・胃酸の分泌減少
・胃粘膜の萎縮
・下痢
・便秘
・食欲不振
・下肢のしびれ・運動失調などの神経症状
・全身のだるさ
・めまい
・動悸
・息切れ
・神経過敏
・ふさぎ込みなどの抑うつ症状
※ビタミンB12に関するその他の情報は「ビタミンB12の効果・効能・欠乏症・副作用・過剰摂取・ビタミンB12食品」をご覧ください。
追伸)記事内で「栄養学の見地からは」と断っているのは、菜食やマクロビオティックを志向する方の多くが栄養学とは異なる見地からその食事スタイルを信奉しているためです。
つまり菜食やマクロビオティックを志向する方に栄養学の理屈は通用しないということです。
ですがそれについては心理学的な内容となりますので、別の機会に心理カウンセリングの部屋のHPに掲載する予定です。
掲載しましたら、こちらからもリンクを貼ります。
ビタミンB12欠乏症 参考文献:
最新栄養成分事典/主婦の友社
栄養の基本がわかる図解事典/成美堂出版
機能性食品素材便覧-特定保健用食品からサプリメント・健康食品まで/薬事日報社
健康食品のすべて-ナチュラルメディシン・データベース日本対応版/同文書院
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