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酵素ドリンク・酵素食品・酵素風呂…酵素の効果、徹底調査☆NHKあさイチ

今朝のNHK総合「あさイチ」で、最近話題の酵素ドリンク・酵素食品・酵素風呂など酵素の効果を徹底検証していましたので、その内容を簡単にまとめてみました。

食品に含まれる酵素の効果は分解☆

食品に含まれる酵素の効果は分解、具体的には食べ物の消化・吸収を助ける効果です。

酵素の含まれた食品を摂らなくても人間は食べ物を消化できる☆

人間の胃をはじめとした消化器官は食事を取るとペプシン・ガストリクシン・リパーゼなどの様々な消化酵素を分泌して食べ物を消化します。
ですから酵素の含まれた食品を摂らなくても、人間は食べ物を消化する能力を持っています。
ただし食品によっては消化しづらいもの*もありますし、また高齢者の方は若い方に比べて消化能力が段々と衰えてきますので、まったく意味がないことはありませんが、それでもあくまで補助的な効果に過ぎず、酵素の含まれた食品を摂らなければ健康を損なうというほどのことではありません。
*皮肉なことに生野菜は消化しづらいものの一つです^^;

様々な食品に含まれている酵素☆

酵素は食品に限っても*、野菜・果物・発酵食品など実に様々な食品に含まれています。
ですから、ある特定の食品や健康食品を摂らなければ摂取できないというものではありません。
むしろ極端に偏った食生活(偏食)でない限りは、手軽に摂れる成分とさえいます。
*食品以外にも汚れを分解する効果を高めるために洗剤などにも酵素が使われています。「酵素パワーのトップ」というあれです☆

加熱すれば酵素の効果は本当に失われてしまう? ローフード(リビングフード)の健康効果

巷では「食品に含まれる酵素の効果は加熱すると失われてしまう」という考えが広まり、その信念からローフード(リビングフード)と呼ばれる、生の食品のみを食べ、加熱した食品は一切食べないという食生活が提唱されてもいます。
こちらについても「あさイチ」では巷の噂とは異なり、むしろ30~60度の時に酵素の活性能が一番高まるという実験データが提示されていました。
ですからローフード(リビングフード)思想の科学的根拠はかなり怪しいもののようです。
そのため有働アナやゲストの平山あやさんなどから「じゃあ、どうやって調理したら良いのですか!?」と悲鳴に近い質問が解説者の愛知学院大学の大澤俊彦教授に向けられましたが、こちらについては次のような理由からほとんど意味をなしません。

胃酸でほとんど効力を失ってしまう食品の酵素…

同じく実験により、食品に含まれる酵素はPH2~3というような強酸の元では効力がほとんど失われてしまうことが解っています。
ですからせっかく食品から酵素を摂取しても胃の中に入れば、強力な胃酸によって効果がほとんどなくなってしまうそうです。
それでも特に支障がないのは、上述のように人間の消化器官は様々な分解酵素を分泌する能力を持っているためです。

そのままの形で体内に吸収されることはない食品の酵素…

同じく巷では「体内に吸収されて美肌・ダイエット…などなど様々な健康効果が期待できるとして酵素ドリンクなる健康飲料が販売されていますが、こちらについても、そもそも酵素がそのままの形で体内に吸収されることはないとのことでした。
これは酵素がタンパク質の一種であり、タンパク質は分子量が大きいため、それより分子量の小さいアミノ酸にまで分解されないと体内に吸収されない為です。
そしてアミノ酸に分解されてしまえば酵素の効果は当然失われてしまいます。

酵素風呂に入っても皮膚から酵素が吸収されることはない…

また酵素食品と共に酵素風呂と呼ばれる酵素の力を利用したお風呂の健康効果も話題となっていて、具体的には「酵素風呂に入ることで皮膚から酵素が吸収される」とのことですが、こちらについても現時点でそのような効果は確認されていないそうです。

酵素の効果は実はファイトケミカル(フィトケミカル)の効果?

最後に解説者の大澤教授が番組の中で何度も「酵素そのものの効果は期待できなくても、酵素食品を摂取することで他の有益な機能性成分も同時に摂取できるので(酵素食品を摂ることは)まったく意味がない訳ではない」旨のことを仰っていました。
この機能性成分が具体的に何を意味するのかは明らかにされていませんでしたが、恐らくファイトケミカル(フィトケミカル)*と呼ばれる、植物に固有で病気の予防も含めて人間の健康増進に非常に有益な成分のことを指している者と思われます。
*例えばポリフェノールなども、このファイトケミカル(フィトケミカル)の一種です。
ですからこれまで酵素が体内に吸収されることでもたらされていたと信じられていた効果の多くは、実は同時に摂取されていたファイトケミカル(フィトケミカル)の効果だった可能性があります☆

生の食品も加熱食品も両方まんべんなく食べることが一番の健康☆

同じく大澤教授は「加熱することで新たな効果を生じる機能性成分もある」旨のことも仰っていましたが、こちらも恐らくファイトケミカル(フィトケミカル)のことを指していると思われます。
ですから番組のまとめでは生の食品も加熱食品も両方まんべんなく食べることが一番の健康との至極当たり前の結論でした^^;
番組ではさらに「体内の酵素の働きを高める食事」なども紹介されていましたが大部になりますし私自身その内容に必ずしも同意できるものではありませんでしたので今回は割愛させていただきます^^;

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