スポーツや運動生理学の世界に『特異性の原則』と呼ばれるトレーニングの一般原則があります。
これは「ある動作*を継続して行うことにより、『その動作に必要な』筋肉その他の部位が(負荷に応じて)徐々に鍛えられていく」という原則です。
例えば、ウォーキングをすればウォーキングに必要な(ふくらはぎ・その他の)筋肉が鍛えられますし、ジョギングをすればジョギングに必要な(ふくらはぎ・太もも・その他の)筋肉が強化されるといった具合です。
*運動に加えて姿勢の維持も含まれます。
この「特異性の原則」に照らし合わせてみると、ヨガとピラティスには日常の動作で使う筋肉の筋力アップという点で明らかな違いがあることが判ります。
ヨガには実に様々なポーズが存在し、立ったままで行うポーズも数多くあります(例えば「木のポーズ」)。
このことから(ポーズを吟味すれば)定期的にヨガを行うことで、姿勢の維持や日常の様々な動作に必要な筋力をアップさせることができる可能性があります。
一方ピラティスの場合は、ほとんどのポーズを寝たままで行います。これは日常の動作とはかけ離れた姿勢のため、「日常の動作で使う筋肉の筋力アップ」という観点からは効率的とは言えません。
恐らくピラティスに一番欠けているのは、立っている時にバランスをとる(姿勢を維持する)ための総合的な筋力があまり鍛えられないことでしょう。
※元々ベッドの上で行えるリハビリとしてスタートしたピラティスも、その後バレーダンサーの間で広まっていくにつれ、ポーズが大幅に増えていきました。現在では立って行うポーズも、ヨガに比べればまだまだ数は少ないですが存在します☆
ピラティスを続けていて、例えば「姿勢が良くならない」と感じていらっしゃる方は、(ヨガ・ピラティスに限らず)立って行うポーズを試してみられると効果があるかもしれません。
最後に、今回の日記はピラティスの効果を全面的に否定するものではありません。気に入ったエクササイズを行うことはそれ自体、癒しの効果をもたらします。
何より私自身ピラティスが大好きで、今でも毎日行っていますから♪
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