スロートレーニング(スロトレ)とは?
筋力・筋肉トレーニングと同等の成長ホルモン分泌量をもたらすスロートレーニング☆
スロートレーニングとしてのピラティスの筋力・筋肉トレーニング効果
ボディービルダーのような筋肉にはならないスロートレーニング・ピラティス
女性の筋力・筋肉トレーニング・ダイエットに最適なスロートレーニング・ピラティス♪
先日のNHK『ためしてガッテン』でスロートレーニング(スロトレ)という筋力・筋肉トレーニング方法が紹介されていました。
私はこのトレーニング方法は初耳でしたが、スロートレーニングとは読んで字のごとくスローに、つまり「動作をゆっくりと」行う筋力・筋肉トレーニング方法です。
「ためしてガッテン」で紹介されていたスロートレーニングは、これまでのスポーツ生理学の常識を覆す驚くべきものでした☆
これまでのスポーツ生理学の常識では筋力および筋肉量を効率よく増加させるには、最低でも最大筋力の65%以上(説によっては80%以上)の負荷をかける必要があると考えられていたはずです。
しかし「ためしてガッテン」のデータによれば、スロートレーニングでは筋肉に最大筋力の50%の負荷*しかかけていないにもかかわらず、筋肉量の増加に必要な成長ホルモンの分泌量が80%の負荷をかけた通常の筋力・筋肉トレーニングの値を上回っていました。これは驚くべき効果です☆
*この値は長時間の筋力・筋肉トレーニングが可能な、言葉を変えれば有酸素運動を維持できる最大負荷と考えられています。
ところでこのスロートレーニング、私はそれと知らずに行っていたようです。それはピラティスです☆
ご承知のようにピラティスはごく一部のエクササイズを除いて、動作を「ゆっくりと」行います。このためピラティスにはスロートレーニングと同様の筋力・筋肉トレーニング効果が期待できます。
たとえばピラティスで行う腕立て伏せは(ポーズは異なりますが)「ためしてガッテン」で紹介されていた腕立て伏せと同様に膝をつけたまま行いますので、通常の筋力・筋肉トレーニングで行う腕立て伏せよりも筋肉への負荷は遥かに少ないはずです。
(事実スポーツ選手ではない私でも10分以上トレーニングを続けることが可能です)
ところがこのような低負荷のトレーニングにもかかわらず私の上半身は見た目にも分かるほど筋肉質で二の腕には血管まで浮き出ています。
上半身の負荷だけでこれほど筋肉がつくのは、私にはスロートレーニングの成長ホルモン分泌促進効果としか思えません。
このように少ない負荷でも通常の筋力・筋肉トレーニングと同等以上の成長ホルモンの分泌を促す効果があるのでしたら、スロートレーニングおよび同様の効果が期待できるピラティスを続ければボディービルダーのような筋肉となることが予想されますが…私のピラティスの経験からすれば答えはノーです。
ピラティスを始めて最初の三ヶ月間は見る見る筋肉がついていきましたが、それ以降は(筋力がついてきたためか)トレーニング時間が長くなっているにもかかわらず体格に変化は見られません。また体重・体脂肪率とも、それ以降は変化していません(体重50kg・体脂肪率6%前後で推移)。
おそらくこの原因は筋肉への負荷の量にあるように思えます。
筋肉の成長には成長ホルモンの分泌も欠かせませんが、それとは別にやはり筋肉への負荷も必要なはずです。と言いますのも「筋肉の成長は加えられた負荷に耐えられるように変化するための体の適応」と考えられるためです。
この原理の(制約の)ためにスロートレーニングやピラティスなどの低負荷の筋力・筋肉トレーニングには筋力や筋肉量の増加に対しては自ずと限界があるのではないかと推測されます。
※(「ためしてガッテン」ではそれを「脳を騙す」と表現していますが)成長ホルモンさえ分泌されれば必要もないのに筋肉が太くなり続けるというのは、適応の原則を考慮しますと無理があるような気がします。
基本的に(筋肉も含めて)人間の体は周囲の環境に適応するために変化し、もはや適応しきれなくなった状態が病気(身体疾患)というのが私の考えです。
もっともスロートレーニングやピラティスなどの低負荷の筋力・筋肉トレーニングに筋力や筋肉量の増加に関して限界があることは悪いことばかりではないと思われます。
たとえば大多数の女性の方はボディービルダーのような筋肉を手に入れるために筋力・筋肉トレーニングを行っているわけではないはずです。
ほとんどの女性の方はダイエット目的、つまり体重や体脂肪率を落としたり、余分な贅肉を落としたり、引き締まった体や理想的なプロポーションを手に入れるといった目的のために筋力・筋肉トレーニングを行っているはずです。
このような女性の方のニーズから考えますと、通常の激しい筋力・筋肉トレーニングでは主に体の表面の筋肉ばかりがムキムキに鍛えられ、したがって女性らしい体のラインが失われてしまうため、これではかえって逆効果です。
対してスロートレーニングやピラティスでは通常の筋力・筋肉トレーニングとは異なり「正しい方法で行えば」主に体の深部の筋肉(インナーマッスル)が鍛えられます。
このため女性らしい体のラインをある程度キープしたまま筋肉を鍛えることが十分可能と考えられます。
たとえばピラティス流の腹筋では、いわゆる腹筋が割れるような筋肉のつき方にはなりませんし、同じくピラティス流の腕立て伏せは負荷が低いだけでなく、脇を締めてトレーニングするためバストラインを維持したまま、いえ腋の下の余分な贅肉が落ちることでより美しいバストラインすら手に入れられる可能性があります♪
関連日記:バストアップ&腋の下・二の腕の贅肉落とし★ピラティスの腕立て伏せ
以上のようにスロートレーニングやピラティスはボディービルダーのようなムキムキの筋肉を目指す方には限界があるとしても、女性らしい体のラインを失うことなく体を鍛える、あるいはダイエットを望まれる方には最適の筋力・筋肉トレーニング方法だと思われます☆
ためしてガッテン:シリーズ運動で若返り2 脳をだます!ラクラク最新筋トレ術
スロートレーニング(スロトレ)DVD
筋力・筋肉量アップに効果的なスロートレーニング(スロトレ)方法ガイド本
※ヨガにもピラティス同様、スロートレーニング(スロトレ)の成長ホルモン分泌促進効果が期待できると思われます。ただしヨガにはアクロバティックなポーズが多いため、筋肉への負荷はピラティスよりも相対的に大きくなると考えられます。
またスロートレーニング(スロトレ)・ピラティスには筋力・筋肉トレーニング効果のみならず脂肪燃焼ダイエット効果も期待できるものと思われます。
関連日記:スロートレーニング(スロトレ)・ピラティスの脂肪燃焼ダイエット・カロリー消費効果
まだデータがありません。