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他人の夢で夢分析@「I’m O.K. You’re O.K.」(OK牧場)

今回は、ご縁あって他人の夢を “自分が見た夢と仮定して” 分析させていただきました。

夢の内容:

今朝、旧友と誰かのために小さな地図を苦心して作った後、そこを目指して劇的に大雨に打たれる、そんな夢を見ていた時。
電車の中で立っていたら、この世で一番私に影響を与えた人から、「立っている姿が成長した」とか、そのようなことを言われた。
そうかなぁと、私の目は私を離れ客観的に私を見るが、よく分からない。スカートの裾がめくれていたので直してあげる。
誰か知っている人が作った歌の中に、私の歌があった。歌詞を書いた紙を見せてくれる。そこには「○○(夢見手の名前)、ホリスティックな君であれよ。ホリスティックな君…」と、あった。

夢分析:

自由連想法

まずは丁寧に連想を追って行きましょう(実際には、この3倍以上の連想をしています)。

旧友:

最初、疎遠になった、かつての友人のことを思い浮かべました。でも、意味が違ってますね(もっとも、その友人のことを思い出したのも、何がしかの「コンプレックス」で繋がっているからです)。
次に連想したのは、高校時代からの友人F。彼からは先日、数年ぶりに電話がありました。農業に目覚めたそうです!
一番結婚しなさそうだったのにトットと結婚したりと、未だに彼の行動は予測不能。音楽との両立で頑張っている様子だった。

誰かのために小さな地図を苦心して作る:

その友人Fと高校の時、一緒に4コマ漫画を作って『宝島』(当時は今と違いサブカル雑誌だった)に投稿したこと。

そこを目指して大雨に打たれる:

運悪く雨に打たれた時、ボクは、あたかも自分が “不幸な星のもと” に生まれたかのような気分に捕われます。具体的には、「天の神様がいて、わざと自分に雨を降らせている」などと思うのです。

電車の中で立っていたら、…「立っている姿が成長した」と言われる:

電車に乗るとトイレに行きたくなる時期がありました(今でも、長時間は苦手です)。座れないと(すなわち立っていると)落ち着かなくなり、余計に酷くなりました。そこで、心理的な原因が知りたくて色々試してみたのですが、結局ハッキリしたことは分かりませんでした。
このことから夢は、「立ったままでも大丈夫なぐらい、お前は成長した」と言っているように思えます。
にもかかわらず、今でも症状が続いているのは、恐らくきっかけとなった原因が既に解消したにもかかわらず、自我意識自らが作り出した不安に苦しんでいるのかも知れません。

私の目は私を離れ客観的に私を見るが、よく分からない:

普段の私は「思考」や「視覚」が優位に働いています。したがって、「目」は視覚、すなわち自我意識(普段の私)を象徴しているようです。つまり、成長していることを “自覚していない” わけです。
今でも症状が続いているのは、恐らくきっかけとなった原因が既に解消したにもかかわらず、自我意識自らが作り出した幻想に捕われているのでしょう。
またこれは、自己評価が低くなりがちな、どちらかと言えば「自分に厳しく、ことあるごとにブレーキをかける」ような性格であることを示唆しています。

スカートの裾がめくれている:

身体が露になることから、本能的なもの(生理的・感情的なもの)が曝け出されている。

それを直してあげる:

そのような自分の一部分をいたわる、受け入れる、という「養育的(グレートマザーの肯定的側面)」な部分が育ってきています(性別に関係なく、養育的な部分は “誰でも” 持っています!)。

誰か知っている人が作った歌の中に、私の歌があった:

自分が、「他人に影響を与えることができる存在」であることの喜び。
以前に、知人のOさんが「カメラマンデビューです!」とハガキでくれた時に、自分が影響を与えたことが、とても嬉しかったことを思い出しました。
この感情は、「生きてきた証を刻む」「自分の子供が産まれる」と、どこか近いのではないかと思います。

ホリスティックな君であれよ:

ホリスティックとは「全体性」などと訳され、ユング心理学では「個性化(自己実現)過程」の最終目標とされます。
通常、夢には「補償機能」と呼ばれる働きがあり、自我意識の偏った行動を修正してバランスを取り戻すように作用します。
普段の私は「全体性」にこだわって生きてきた “つもり” でした。でもそれは頭でっかちの、どこか「理屈」に終わっていたのかも知れません。
ですから、今回の場合は「補償」というよりも、「信じる道を進みなさい」と、むしろ “励ましている” ように思えます。
最後に、交流分析のある有名な言葉(通称:OK牧場)を引用させていただきます。
「I’m O.K. You’re O.K.」

補足(夢分析の態度への気づき):

実は「私の目は私を離れ客観的に私を見るが、よく分からない」「それを直してあげる」の部分は、いずれもまったく逆の解釈が可能で、正直迷いました。
でも、夢全体の雰囲気に添って、あえてあのように解釈したのですが、夢見手の方に伝えたところ、「自分もまったく同じように感じた」とのこと。
このことから、以下のような夢の性質が明らかになりました。
1. 夢は全体として「一つのメッセージ」を持っている。
2. したがって夢分析に当たっては、個々のシンボルに既存の夢理論(知識)を当てはめるのではなく、あくまで夢の文脈(夢全体の雰囲気)に添って、全体のつながりを意識した方が遥かに理解が容易となる。
このことを肝に銘じて、あくまで「夢を尊重する態度」を忘れずに接していきたいと思います。

補足2(分析が腑に落ちたことは確か):

今改めて「補足」を読み直してみると、けっこう支離滅裂!
分析結果が夢見手の方の同意を得られたことでOKとしているが、元々自分が見た夢として分析していたのだから、そのことは直接関係はないはず。
とはいえ、その時「凄く腑に落ちた」こともまた確か。この感覚があまりに強かったので、いまだにあの分析で良かったのだとの思いがある。
歯切れが悪くてすみませ~ん(汗)。
※この記事を公開することを快くご承諾いただいたyouky_さんに、改めて御礼申し上げます。
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