ユング心理学入門/河合隼雄著 第4章「コンプレックス」(P.67~88)を読む。
同一視→同性愛:
…普通人であっても、多少ともそのコンプレックスと同一視を行っているものであって、その好例としては、男性であればその父親に、女性であればその母親によく似た考え方や行動をしていることが多い事実が上げられる。
…この極端な場合として、同性愛に陥ることさえ考えることができるだろう。(P.72~73)
果たして、「同性愛=病理」と断定してしまって良いのでしょうか? ボクには分かりません。
同一視の対象が「異性の親」の場合は、いわゆる「ファザコン」「マザコン」ということになるのでしょうか? 「冬彦さん」…懐かしいw
「同性の親」への同一視は、異性の親」への同一視と違い、社会や親が容認(もっと言えば推奨)している分、表面化しづらく厄介と言えるでしょう。
「同性愛」で一つ思い出しました。(理由は忘れましたが)高校生の頃に弟が隣に寝たことがあって(布団は別)、その時不意にドキドキ感が襲って来て自分でもビックリしました(カミングアウト?)。
その際、自分の立てる呼吸音や唾を呑み込む音が(弟に聞こえるのではないかと)気になって仕方がありませんでした。
その後も、講演などですぐ隣に人が座ると度々(男女関係なく)上述のドキドキ感が襲って来て、息苦しくなったのを覚えています。
「母なるもの」への同一視:
…ある個人の個人的経験としての実際の母親、あるいは母親像を越えて、いわば「母なるもの」とでも呼べるような普遍的な存在を問題としようとするのである。(P.73)
これは、「集合的(普遍的)無意識」への同一視についての記述です。
以前、「子供の頃一番最初に見た夢」の夢分析の際に、「母なるもの」として聖母マリア様が現れたことがあります。
それは、無意識の世界へとボクを誘うアニマ像でした。
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ホモセクシャルの世界史
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ユング心理学入門/河合隼雄著
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