「北斎漫画制作キット」から古い夢へのシンクロニシティ:
以前にTBさせていただいたブログ「自分マーケティング」からリンクで「北斎漫画制作キット」というサイトを見る。
陣笠侍のイラストから以前の夢が想起される。ところが肝心の夢日記が見つからない。覚えているのは以下の部分。
夢の内容:
女性と二人で見知らぬ場所を歩いている。民家の硬く閉じられた扉に視線が吸い寄せられる。この中には魔術を操る老婆が閉じ込められているらしい。
思いきって扉を開けてみる。すると急に風が強くなり、竹藪がザザーっと無気味に音をたてる。嫌な予感が…予感的中、竹藪の向こうからもの凄いスピードで陣笠姿の侍が迫ってくる。全速力で走るが逃げ切れそうにない。
軽く夢分析
魔術を操る老婆→私のタイプ(思考・直感型)からして、抑圧された女性原理(ex. 感情)を表しているようだ。
ゲシュタルト療法
イメージの中で、お蔵の中へ身を置いてみる。外の光に照らされて老婆の姿が見えてくる。醜く太っている。映画「ラストエンペラー」の後半、すっかり落ちぶれて醜い姿となり、床につばを吐きかける老婆が身に付けていたような黒いドレスを着ている。
太り過ぎて自ら動くことが出来ない、それでもタコのような手足を無数に伸ばし、迷い混んで来た虫を捕まえては食べ続けている。まるで蜘蛛の巣を張って獲物を待ち構える蜘蛛のようだ。ここで新たな連想が働く。
個人的無意識
自分(自我)の “不精な性格” がデフォルメされている。
集合的無意識
蜘蛛からゴキブリを連想する。以前のアクティブ・イマジネーションに現れたゴキブリは老賢人であり、今回の蜘蛛はその対立概念であるグレートマザー(太母)なのだ。
この場合の老賢人は「知恵を授けるもの」として、グレートマザーは「すべてを呑み込むもの」として機能している。
再びゲシュタルト療法
イメージに戻り、グレートマザーの現れである老婆自身になってみる。(夢で行われたように)扉が開いている、チャンス! 外に出てみる。あれ? 簡単に出られた。
今なら夢の意味が理解できる。閉じ込められ見にくい老婆の姿に成り果てていたグレートマザーが、救出され力を取り戻したことにより、全身運動神経のような陣笠侍に変容したのだ。
夢分析のまとめ:
この夢は以前のナラティブセラピーの物語と共に、「女性原理の救出」という同じモチーフの異なる表現である。
ここまで分かったのだから、もはや恐れるに足らない、陣笠侍さんと対話してみようではないか。きっと何か用事があるんだろうし。
ゲシュタルト療法考察:
ゲシュタルト療法はイメージの中で、実際に夢のシンボルになってみる。その瞬間、シンボルにエネルギー(命)が吹き込まれる感じ。やってるときは、なんかウソっぽいな、という感じが付きまとうけど、終わってみれば不思議な展開だなぁ、といつも思う。
ゲシュタルト療法―その理論と実際
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