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無意識とシンクロニシティの関係@ユング心理学講義

魂にメスはいらない-ユング心理学講義/河合隼雄+谷川俊太郎 第4講 魂の扉を開く(P.240-241)を読む。

…はっきりした決断として具体化されるまでの状況というのは、イメージの段階なんですが、そのイメージに非常にぴったりしたことが起こった場合は、(問題が)解決されるわけです。(P.241)

無意識(深層心理)の先行性:

「イメージの段階」とは、意識には昇らないけれども、無意識(深層心理)のレベルには “すでに” 存在している段階です。
つまり出来事というのは、「まず無意識のレベルで発生して、そのあと意識のレベルに到達して、その時点で初めて知覚される」のです。常に無意識の方が先行しているわけです。
このことは、例えば何か問題を抱えていて、意識ではその答えが分からなくても、無意識のレベルでは既に答えを知っている瞬間があることになります!
無意識の先行性の考えは、かつての伝統的な文化では広く信じられていました。現在でもアボリジニ等の一部の文化に受け継がれています。

シンクロニシティの本質:

次に「そのイメージに非常にぴったりしたことが起こった場合」の部分は、シンクロニシティについての記述に思えます。イメージの内容(=無意識)とぴったりの出来事が起こって瞬時に理解(解決)されるわけです。
言い換えれば、シンクロニシティとは無意識が意識化される(決定的)瞬間なのです。そして、それはこの瞬間にも、いたる所で起こっています。何も特別な出来事ではありません。問題は、シンクロニシティに「気づくか気づかないか」の差に過ぎません。

シンクロニシティについての補足:

たった2行の文章についての考察ですが、今回の読書日記は私にとっても大変意義深いものでした。
これまでの私は、シンクロニシティを特別なものと考えていました。それは、ガッジョ・ディーロのポストのように、“時々しか起こり得ない、素晴らしい出来事” に過ぎませんでした。
でも問題は受け手側の意識にあったのです。シンクロニシティに気づかずに、ただやり過ごしていただけなのです。

『くっくわん』のおじさんは、シンクロニシティの達人

例えば『くっくわん』のおじさんは、お米から沸き上がる瞬間瞬間の美しさ(=シンクロニシティ)を捉えて、喜びを噛み締めておられるのかも知れません。
意識をもっともっと研ぎすまし、無意識(イメージの段階)に敏感になれば、シンクロニシティをより捉えやすくなるはずです。
魂にメスはいらない―ユング心理学講義
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