おとぎ話の心理学/M・L・フォン・フランツ著 第1章 おとぎ話の理論 13~26ページを読む。
これ(思考による元型の知的解釈)は知的なタイプの人には大変な誘惑で、なぜなら彼らは元型的イメージとつねに結びついている情緒的、感情的要因を見過ごすからだ…世界中のあらゆる太母たち、すべての聖者やその他何でもを集めることができても、もし個人の感情経験を落としてまえば、集めたものは何の意味も持たないのです。(P.15)
これは、まさしく私のことではないか。いつも知的解釈に終わっている。これを避けるには元型的イメージを “個人的に” 拡充するしかない。もっとも、そうなるとウェブログに書けないことだらけになったりするかも。
彼は、水車がひとりでに回っているのに気づきました。…二日後、彼は死にました。…世界中で、誰かが死ぬ前にこういうことが時々起こります。道具が生きているように動いたり、時計が死んだ持ち主の一部分のように止まったり、…(P.25)
『大きなのっぽの古時計』は、超心理学的な出来事の歌だったんですね。皆さんもこういうことが起きたら気をつけましょう。いえ、宿命として受け入れるしかないのかも知れません。
これを書いていて、昔に書いた詩を思い出しました。
人の悲しみをエサに生きる沼がある。そこでは景色がグレーになる。だから目の前がグレーになったら気をつけるんだ。
あれっ?「気をつける」しか合ってないですね。失礼しました。ところで、この詩には今思えば幼い頃の夢の影響が見られます。
歩いていると、いきなり土の中に落ちる。落ちる時の何とも言えない恐怖感。そこは地下の世界、色のない世界。向こうに女性の幽霊がいて話しかけてくる。それは恐いというよりも不思議な体験だった。
最近、(特に女性に)恐い思いをさせられる夢を見ますが、そのたびにこの幽霊のことを思い出すのです。
魔女は狐の形をとる、という俗信があります。魔女たちは、夜、狐に取り憑かれて出て行き、その格好でさんざん悪事を働いて、それから自分の体に戻る、その間、体はベッドの中で死んだものとして横たわっている。(P.25~26)
魔女に取り憑くぐらいだから、狐は相当な魔力の持ち主なのでしょう。私は「狐憑き」にあって性格が一変してしまった方の話を個人的に知っています。科学的な信憑性はどうあれ、それは内的(心の内面)には “事実” なのです。
おとぎ話の心理学:
残念ながら出版社在庫切れにつき、こちらで入手。
精神世界専門古書店 大予言(個人ページ)
購入した本をその後たびたび見かけるので、「おとぎ話の心理学」もまた入荷するかもしれません。
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狐をめぐる世間話/松谷みよ子著
「狐憑き」ほか、一冊丸ごと狐のおとぎ話!