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いじめ@ナラティブセラピー

3月に卒業したドリームカウンセラー養成講座のフォローアップに出席しました。

ナラティブセラピーの有効性:

夢の中に現れた「説明のつかない感情」を扱うのに非常に有効

感情には、長年の積み重ねで複雑化するに至ったものがある。この種の感情は、例えばゲシュタルト療法的にその場で表現してみても容易に消え去ることはなく、繰り返し現れる場合が多い。
このような感情を扱うのに、ナラティブセラピーは非常に有効な手段となる。
またナラティブセラピーは、夢ばかりではなく「日常で生じる感情」に対しても使える。

ナラティブセラピーの手順:

1. 扱う感情を決める。
2. 100人が100人、そのような感情を「抱かざるを得ない」と思われるような物語を作る。これによってクライアントは罪悪感から救われることになる。
3. その場合、心理的抵抗を避けるために、主人公は「架空の第三者」にする。また、できるだけ現実から遠い設定にすると、物語が展開しやすくなる(例えば、同性より異性、日本よりも外国、現在よりも過去の時代、または架空の未来など)。
4. クライマックスに達したら、物語を180度転換する。
5. 出来上がった物語を、1の「感情」や自分の人生と照らし合わせて「気づき」を得る。
コピーライト:江夏心の健康相談室。許可なく複製を禁ず。

ナラティブセラピーの実際:

いよいよ、ナラティブセラピーの実践。私は前回に続いてクライアント役。ただし扱う感情は夢ではなく、あるワークショップに参加した時に感じたものにする。

下準備(感情の決定)

ワークショップで、ある方に対して嫌悪感を抱いた。しかしよくよく考えてみると、その根っこに「私を除いたメンバー全員の一体感」と「それに対する孤立感」があることに気づく。
したがって今回のナラティブセラピーでは孤立感にフォーカスを当てることにした。

最初の物語

孤立感→いじめ
主人公は女子高生。ある日、机の中に汚物が入れられている。周りから「臭い!近寄らないで」と嫌がられる。彼女の周りには、いつしかポッカリと空間ができる…こうして、自分がいじめのターゲットになったことを自覚する。その後は持ち物が捨てられたりと、いじめはエスカレートして行くばかり。
いじめ方は実に巧妙で、一度も現場を押さえられない。見えない敵への恐怖。
ついには唯一の友人も口をきいてくれなくなり完全に孤立…
思いきって担任に相談してみたが「ウチの学校に限って、いじめなどあるはずがないだろ! あまりいい加減なことを言うと退学にするぞ!」と逆に怒鳴られる。両親に無理して入れてもらった学校、今退学になるわけにはいかない。唇を噛み締めて耐えるしかなかった。
思えばウチの学校は、地元では有名な私立の進学校。生徒の大半は資産家の娘。そんな中、彼女だけは優秀な学力と両親の大変な努力で入学したのだ。
彼らの巨額の寄付金でこの学校は成り立っている。教師と言えど、所詮は学校の飼い犬に過ぎない。裏で手が回っているのは明らかだった。もはや学校に味方はいない…
母親に打ち明けてみたところ、「いじめられる方にも原因がある。」と冷たくあしらわれた。確かにそれはそうだが、しかし……母親にとって娘がいじめられるということは「どこかに欠陥がある」ことであり、強いては「自分の育て方に問題がある」ことになる。それが母親には耐え難かったのだ。
とうとう彼女は不登校になり、毎日部屋に篭りっきりになる。食事もろくに摂らず、みるみる痩せ細って行くばかり。
ある時、鏡に写った自分を見て愕然とする。それはあまりに醜い姿だった。とうとう母親が言うような「欠陥だらけ」になってしまった……ふと、死んでしまおうと思った…

物語の書き換え

死のうとしたその瞬間、家族の様子が変化していることに気づく。母親が妙に気を遣い始めたのだ。
どうやら娘のあまりの変化に狼狽してしまったらしい。どこで聞きかじってきたか知らないが、「こういう時は、優しく接した方がいい」と思ったようだ。
寸でのところで死を思いとどまり、初めて母親と打ち解け合う娘。それからというもの、二人はどこへ出かけるのも一緒。その様は大の親友そのもの。
仲の良い二人を、傍から見ていた父親。今まで「子育ては妻の仕事」とばかりに娘には無関心だったが、こうなってみると自分だけ仲間外れにされたようで寂しくて仕方ない。
「俺も仲間に入れてくれよ」とばかりに、今度は父親がいろいろ気を遣い出す。これまたどこで聞きかじってきたのか、まずはお洒落に精を出す。
こうして父親は今や「娘の自慢のパパ」。おまけにお洒落になったことで、なぜか会社での父親の株も急上昇!
リフレッシュ休暇まで取れる身分になったものだから、さっそく家族3人で世界一周旅行に出かけてみたさ。
旅先でのスイスのあまりに美しい風景に魅せられた家族は、ここに永住することを決意。そこで3人は、主人公の昔からの夢だったカフェを始めることに♪
店舗デザインは彼女が担当。もちろん、すべて手作り。開け放たれた窓からは、光と風が心地よく降り注ぐ☆
料理担当はお父さん。どうやら、すっかり料理の楽しさに目覚めてしまったらしい。イッセイ・ミヤケのエプロン似合いすぎ!
スイーツ担当は、甘いものとパンにはひと際目のないお母さん。ちょっと、つまみ食いで全部食べちゃマズイでしょw
こうして家族3人は森の中で、いつまでもいつまでも仲良く暮らしたとさ♪

ナラティブセラピーその後(6/10追加):

ナラティブセラピーを行ってから後も、たびたび孤立感を感じた時のことが思い出される。
こうなると、私にとって「孤立感」には何か大切な意味がある気がしてきました。「孤立感」が自我にとって好ましくないからといって、ナラティブセラピーによって書き換えてしまうのは、唯一の選択肢ではないようです。
最近の不思議な体験と合わせて私個人は、どんどんプロセスワーク的な考えに傾いていっています。
とはいえ、私にとってナラティブセラピーは創造力を喚起してくれるのもまた事実です。
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ナラティヴセラピーって何?/アリス・モーガン著


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